中古住宅の欠陥を事前に見抜く~購入前チェックポイント

shaun@ymail.ne.jp

中古住宅の欠陥チェックポイントについて、購入時に押さえておきたいポイントを紹介します。

中古住宅を購入する際には、様々な注意点があります。特に水道設備や外壁・屋根、設備トラブルなどは見逃せません。

欠陥やトラブルを未然に防ぐためにも、しっかりとしたチェックは欠かせません。中古住宅を購入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

ネコさん
ネコさん

近くのずっと売り出し中の中古住宅。噂だと幽霊がでるらしい。

こういうのって買うときにはちゃんと教えてくれるのかな?

ション
ション

不動産会社だと非科学的なことは重要事項説明書には書きづらいから書類には書かないよ。「個人的にお伝えしますが~」などで担当が言うくらいかな。

ション
ション

そういう物件は、そもそも取り扱う不動産も少ないから見つけづらいし、周辺相場より結構安い傾向にあるよ。

ネコさん
ネコさん

幽霊がいるなら寂しがり屋の人には、おススメ物件?かな。

最近は新築住宅の価格が上がっており、なかなか手が届きにくくなってきました。

そこで候補になるのが価格が安い中古住宅。

しかし、中古住宅で怖いのは、メンテナンス不足による欠陥がある可能性です。

買った後にトラブル発生など後悔しないように、買う前に十分に調査が必要です。

ちょっとしたセルフチェックで欠陥は見つけることも可能です。セルフチェックによってトラブルを回避しやすくなります。

まずは、中古住宅の特徴を説明します。その後にセルフチェックについてお話しますね。

中古住宅のメリットとデメリット

メリット

中古住宅は新築住宅より大分安く購入することはできることが最大のメリット。

一般的に新築住宅より中古住宅は安い理由として、住宅を売るときの竣工した会社の販売手数料が無いこと、新築から年数が経過し耐用年数に準じた評価が逓減しているためです。

また、中古住宅はある程度年数が経過しているため、建物の欠陥が新築物件より鮮明に分かるという隠れたメリットもあります。

デメリット

中古住宅のデメリットは、建物・設備の経年劣化に伴う修繕費用がかかることです。

たとえば、戸建て住居ですと外壁の塗装は10~15年に一度が目安になります。設備では給湯器も10~15年で取り換え時期を迎えます。

修繕の一つ一つが大きな出費ですので、中古住宅を安く購入しても、その後の修繕費用が断続的にかかるっては元も子もない話です。

また、中古住宅は建物の評価が低くなりやすく、住宅ローンをお願いする金融機関の評価が厳しく審査が通りにくい傾向にあります。

ション
ション

筆者も中古住宅を購入してますので、担保評価が低く金融機関と交渉した記憶があります。

まずはセルフチェック

中古住宅を購入する際には、欠陥のチェックが重要です。内装、水道設備、外壁・屋根、設備トラブルなど様々なポイントがあります。注意深くチェックして、安心して住める住まいを見つけましょう。

素人でもできるセルフチェック

中古住宅はもちろんご自身が住む物件ですので、欠陥があるのは嫌ですよね。

新築住宅は出来たばかりですべてがキレイ状態です。そんな新築住宅は欠陥を見つけようとてもなかなか分かりません。数年住んでみて違和感が出てくるものです。

その点、中古住宅はもう悪いところは見えるようになっています。

私からこれから住む住宅候補が見付かった方に対して、1つの提案があります。それは・・・

思い切ってご自身で住宅の点検をしてみましょう!

もちろん、細かいところまでは言いません。

大事なところを、ちょっとしたチェックで簡易に見てみてはどうでしょうか。

すべてを見てくださいとは言えません。

大事なところだけです。

大事なところとは建物の構造の根幹になるところと修繕で費用が大きいものをチェックをすることです。

次章からチェックポイントを説明していきます。

中古住宅の欠陥を見つけるチェックポイント

チェックする大事なところは①建物の構造等に係る箇所と②建物の設備面です。

①建物の構造等に見るべきポイント

住宅の構造はコンクリートの基礎と木造の柱・梁、屋根で出来てます。

この構造に欠陥があれば住宅としてはかなり厳しい。安らぎを与えるマイホームが倒壊するのではと考えていたらおちおち住めませんね。

何回も言いますがすべてを見ようとすると大変です。

気軽にシンプルできるセルフチェックでしましょう。

1.外から基礎を見てみよう

外から見たときに外壁パネルの下にあるコンクリート部分があります。そこが基礎部分です。

基礎部分にひび割れはありませんか?ひび割れはどれくらいの幅ですか?

なお、薄い縦にあるひび割れなどはコンクリートが乾燥・気温の変化による収縮によるものでちょっとしたクラック(ヘアークラック)ですので、そこまで緊急性はありません。

2.床下を覗いてみよう

戸建てであれば、キッチン付近に床下を覗ける点検口があると思います。

そこから、床下を覗いてい見ましょう?

床下は湿気がありますか?シロアリの形跡がありますか?

基本床下は湿気が無いように出来てます。それにもかかわらず、湿気があるのは施工不良の可能性ありますし、基礎部分に湿気があるのは良いことではありませんね。

また、蟻道(ぎどう)と言われるシロアリの道が床下にあるか見てみます。

アリの道と書いて蟻道は下の写真にあるアリの通り道です。

出典:シロアリの ”蟻道” とは?建物にはこうやって侵入する!/シロアリ1番!

シロアリは木に巣を作りますので、削った木のカスが通るところに溜まり線になります。

この蟻道がある場合は、シロアリがいる可能性が高い建物になります。

3.天井・天井裏を見てみよう

天井をまじまじと見ることは少ないのですが、下見のときはよく見てみましょう?

天井にシミがありませんか?

シミあった場合は雨漏れがある可能性があります。

あと忘れがちなのが、バルコニーの下です。外壁から水が入ってきて、シミやカビになっていることもあります。

併せて天井裏も見てみましょう。

梁や柱はちょっと確認するのは難しいので、単純に動物のフンを探します。

小動物であれば、屋根裏で動いていれば音で分かりますが、コウモリの場合はなかなか気づきません。ですので、屋根裏に動物のフンがないかをチェックしてみましょう。

構造面のチェックでは、一つでも該当するところがあると購入を躊躇するものばかりの重要箇所です。ですので、そこは実際に自分の目で確認することをおススメします。

また、外壁や屋根の劣化があると、雨漏りや断熱性の低下など様々な問題が発生する可能性があります。

中古住宅を探す際には、外壁・屋根の状態も確認し、必要に応じて補修やリフォームも検討しましょう。

②建物の設備面で見るポイント

建物にはいろいろな設備があります。

設備といきなり言われるとイメージがしづらいですが、トイレ、キッチン、お風呂などです。

この設備がないと生活できませんよね?

建物と同様に設備ももちろん永久的に使えません。定期的に交換は必要です。

設備を見るポイントは、製造年月日をメモすることです。

設備には耐用年数というものがあって、耐用年数を超えると交換するタイミングになります。

どの設備が交換時期を迎えているか主な設備をあげますので見てみてください。

分類修繕サイクル内容
システムキッチン20-30年で一度本体の交換
下水管15-20年に一度下水管の高圧洗浄
給湯器10-15年に一度本体の交換
警報機5-10年に一度交換※ホームセンターで購入可能
出典:設備機器・その他の修繕 松本知治・西尾英樹「中古一戸建て 本当にかしこい買い方・選び方」日本実業出版社2018年127頁
ション
ション

修繕サイクルは、使い方によっては一概に言えませんが参考としてください。

プロによるホームインスペクション(住宅診断)

これまでセルフチェックの方法をお伝えしました。

自分でいろいろ見て、問題はないような気もするけど、やっぱり中古住宅は不安・抵抗はあります。

私のおすすめは、これは!という候補の物件があったら、やはりプロによる住宅診断をしてもらうことです。

最近はホームインスペクションという単語が出てきました。横文字だと分かりづらいですが、日本語では簡易住宅診断です。

プロが雨漏りやシロアリ被害、建物の傾きなどの劣化状況や、新築時の施工不良などについて、建物を調査・診断いたします。

費用はそこそこしますのですが、やはり長く住むマイホームですので安心を買うのも一案です。

まとめ

・中古物件で気になった物件はとりあえず自分で建物をチェックしましょう。

・これは!という家は、可能な限りプロによる住宅診断をしましょう。

ABOUT ME
ション
ション
不動産好きのファイナンシャルプランナー
◆10年近く不動産の仕事に携わる。マンション・戸建ての売買や倉庫・店舗・アパートの賃貸など広い領域で仲介実績あり。 ◆保有資格:1級ファイナンシャルプランナー技能士、宅地建物取引士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、賃貸住宅メンテナンス主任者
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